「髪質改善」って結局何なの? 美容師として思うこと

美容業界で、もう何年も使われている「髪質改善」という言葉。

実は僕、この言葉が以前から少し気になっているんですよね。

髪質改善トリートメント、髪質改善ストレート、酸性ストレート……。

いろいろな名前がありますが、そもそも「髪質改善って何ですか?」という話なんです。

実際のところ、美容業界で統一された明確な定義があるわけではありません。

トリートメントを髪質改善と呼ぶ美容室もあれば、薬剤を使って癖を伸ばす施術を髪質改善と呼んでいる美容室もあります。

もちろん、それぞれに目的や特徴はあるんですが、お客様からすれば違いがわかりにくいですよね。

だから僕は、メニューの名前よりも、お客様が自分の髪をどうしたいのかということの方が大切だと思っています。

目次

縮毛矯正って、そんなに悪いものなの?

最近は、縮毛矯正をかけたとわからないくらい、自然で柔らかい仕上がりが人気です。

僕もそういう仕上がりは好きですし、できるだけ自然に仕上げたいと思うこともあります。

ただ、だからといって、一般的な縮毛矯正が悪いわけではありません。

癖がかなり強い方もいらっしゃいます。

そういう方に自然な仕上がりばかりを優先して、肝心の癖が伸びていなかったら意味がないですよね。

お客様からすれば「いやいや、ちゃんと伸ばしてほしいんだけど」という話になってしまいます。

逆に、そこまで強く伸ばさなくてもいい方なら、柔らかさや自然な丸みを残した方が満足していただける場合もあります。

つまり、自然に仕上げれば何でも正解というわけではないんです。

酸性ストレートと縮毛矯正、どちらがいいのか

ストレートの薬剤には、いろいろな種類があります。

一般的なアルカリ型の縮毛矯正は、強い癖を伸ばしやすい一方で、髪の状態や施術方法によっては、硬さやツンとした仕上がりが出やすいことがあります。

一方、酸性型の薬剤を使うことで、柔らかい質感や自然な仕上がりを目指せる場合もあります。

ただし、酸性だから必ず傷まないとか、アルカリだから悪いとか、そんな単純な話ではありません。

髪の状態によっては、酸性型の薬剤でも十分に癖を伸ばせますし、逆にそれだけでは難しい場合もあります。

僕の場合は、必要に応じて薬剤を組み合わせたり、部分的に使い分けたりすることもあります。

髪質も違えば、癖の強さも違う。これまでのカラーや縮毛矯正の履歴も違います。

だからこそ、一人ひとりの髪を見ながら判断する必要があるんです。

今まで縮毛矯正をしていた方は、そのままでもいい

今までずっと縮毛矯正をかけてきたお客様が、いつも通り縮毛矯正で予約される。

僕は、それでまったく問題ないと思っています。

ただ、実際に髪を見て、

「もう少し柔らかい仕上がりにできそうですよ」

「こういうストレートもありますよ」

と提案することはあります。

それを聞いて、今回は違う方法を試してみようかな、となることもあります。

反対に、最初から酸性ストレートを希望して来店される方もいます。

そういう方は、自然な仕上がりや柔らかい質感、ダメージへの配慮など、何か理由があってそのメニューを選んでいるはずです。

だから、その希望はできるだけ尊重したいと思っています。

もちろん、癖が強くて希望の方法だけでは十分に伸ばせないと判断した場合には、そのことをきちんと説明します。

そのうえで、薬剤の組み合わせや別の施術方法を考えていきます。

大切なのは、どのメニューを選んだかではなく、最終的にどんな髪に仕上げるかということです。

じゃあ、上手な縮毛矯正って何だろう?

自然に仕上げられる美容師が上手なのか。

どんな強い癖でも真っすぐにできる美容師が上手なのか。

もちろん、どちらも大切な技術です。

でも、それだけではないと思うんです。

しっかり真っすぐにしたい方もいれば、自然な丸みや柔らかさを残したい方もいます。

そのお客様が求めているストレートの状態を理解して、できる限りそこに近づけること。

結局、それが一番大切なんじゃないかなと思っています。

美容師としては、流行りのメニュー名や薬剤の種類だけにとらわれず、いろいろな方法を知って、必要に応じて使い分けられるようにしておきたい。

そしてお客様には、「髪質改善がしたい」という言葉だけでなく、どんな髪になりたいのかを気軽に相談してもらえたらと思います。

その方が、僕たち美容師も、より適切な提案ができますからね。

髪を真っすぐにすること自体が目的ではなく、その先にある、毎日の扱いやすさや、やりたいヘアスタイルにつなげていくこと。

僕は、ストレートもヘアデザインの一つだと考えています。

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